もっと楽しく

 思えばもう五年以上の間、万全の体調であることがほとんどなく、不安ばかりの日々だった。腹痛、嘔吐、耳鳴り、動悸には常に悩まされていたし、何度もめまいとともに倒れて冷や汗だらだら、病院に運ばれても異常なしと言われるだけで、もう死が近いのかもしれないと何度も考えた。感じたことのない痛みが全身に現れたり、決して弱くないはずだった精神もかなり疲弊していたと思う。

 多くの人に助けられてきたと思う。まともに他人と連絡も取れないし、時間も守れないし、当たり前のことを当たり前に出来ない。ただ諦められているだけかもしれないけど、それでも変わらず接してくれる人たち、誘ってくれる人たちがいる。現実にも、インターネットにも、大切な人たちがいる。幸せなはずなのだと思う。

 絶対に朝は来ると自分に言い聞かせて歩いてきた。そのために徹底して自分のために生きた。たぶん失ったものも多くあるけど、得たものも多くある。半年ほど前から徐々に回復が見られて、ここのところ、とても体調が良い。楽しい。たぶん、たぶん大丈夫だ。これからもっと楽しくなる。楽しくする。

みち

 やりたいことが多すぎて、考え過ぎた挙句に何も始まらないことが多い。思いついた直後はわくわくが止まらなくて、あれもしたいこれもしたいとアイディアが溢れてくるのに、さらに具体的に考えていくほどに、様々な問題が出てきて、結局まとまらなくなる。

 そんな自分が嫌になるから、とりあえず小さく小さく始めてみる。始めてみれば見えるものがあって、始めてみないことには見えないものがある。未知の世界を冒険したい。未知は道なのだ。