三時のぶらり
深夜三時過ぎに外をぶらぶら歩いていると、人通りが減ってかき混ぜられなくなった空気が、とても透き通って感じられる。感じられるだけで、そんなことはない。
決して安全運転とは言えない速度で駆け抜けていくトラック、棚の整理などで忙しないコンビニ、その明かりに群がって休む車たち、人々の呼吸が聞こえてくるようで聞こえない。
夜は孤独に思えるが、そこに生息する人々と、とても深いところでの結びつきを感じる。一人あたりの面積が広いから、ゆったりと自分も他人も見つめる余裕があって、そうやって朝へ向かっていく時間を共有していることそれ自体に強い意味を感じる。でもたぶん、結びつきも意味もない。
孤独は消えないが、そのおかげで共有できる孤独がある。